Fucking My Life ! 四十にして惑う

四十のおっさんに降りかかる災難のあれこれ

頚椎症性神経根症~発症当日と電撃痛

2017.2.20 の朝のことだった。「ちっ、また寝違えたか…」

首と肩甲骨付近の痛み、首から左腕にかけてのシビレを感じながら目覚めた。当初左腕のシビレについては、うつぶせ寝で腕が体の下に長時間挟まっていたせいだろうと思っていた。「若い頃なら寝違えなんか半日くらいで治ってたような。それが40過ぎになってからは頻度も増えたしも治るのも遅くなったなあ」などと思いながら、それでも日課の腕立て伏せをしようと床に手を突いた。しかし、である。

できないのだ、腕立て伏せが。左腕にほとんど力が入らず、いきなり「ガクンッ」と腹這い状態になったかと思うと、今度は体を押し上げることができない。体全体でバランスを取りながら右腕だけの力で身を捩らせながら、なんとか5回繰り返すのがやっとの有様だった。それなのに、である。私は腕立て伏せができなくても他のトレーニングはやるぞと気合だけは十分だった。腕は鍛えられなくても肩は鍛えられるだろうと壁倒立を試みた。が、やはり私は倒立姿勢になるやいなや左腕から崩れ落ち、頭を床に打ちつけて転倒した。起床してから既に30分は経過していたし、これほどまで腕に力が入らないというのはさすがにおかしい。これはただのシビレではないのかも... 私は不安を感じながら出勤した。

仕事はルートドライバーで、特別重たい物を運ぶわけではなかった。なので片腕に力が入らなくとも支障はないし、何日か経てば治るだろうと楽観していた。だが、シビレはその日のうちに痛みへと変わっていった。肘を硬い所へぶつけてジーンと痛んだ経験が読者にもあるかと思うが、それに似た痛みが上腕外側(上腕三頭筋と呼ばれる部位)の奥深く、骨の方から疼くようにやってくるのだ。運転中、ジーン、ジーンと寄せては返す波のようにやってきて、左腕はシフトチェンジなどしなくても、何もしていなくても、どんな姿勢でいようとも痛む。その波のうち何回かは、目をつぶり歯を食いしばるほどに痛むのだ。

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あとでわかる「頚椎症性神経根症」に特有の「電撃痛」と呼ばれるものだった。何もしていなくてもかなり痛むが、特別な「電撃痛」を呼ぶ姿勢(「考える人」ポーズや肘を引くような姿勢)もあり、これは首と腕の両方の動きが関係するために回避するのは至難の業だった。敢えて楽な姿勢?があるとすれば、腕も首も動かさないことか。そのため、私はサイドシートやヘッドレストに腕を回して、肩を組むようにしたり掴んだりしていたが、運転中ずっとそのようなことができるわけではない。

もちろん病院には行きたかったが、しがないパートの身。「腕が痛むから」なんて理由で、当日繁忙期の職場離脱はあり得なかった。また、断続的に続く痛みにヘロヘロではあったが、動作の激しさというよりは姿勢によって生じる痛みであったため、なんとか一日を乗り切れた。運転などのように座っている時(と寝ている時-後に判明)はつらいが、立っている時や歩いている時などは比較的ラクだったせいなのかもしれない。

午前0時。痛みに耐えた一日をなんとか乗り越えて就寝へ。一晩寝れば治るかな?治ってほしいという願いは叶わなかった。一日の疲れもあり寝付けないほどではなかったが、痛みをなるべく軽減する姿勢を探すのに苦労する。仰向けが電撃痛を呼ぶのだ。横向きかうつ伏せの姿勢で寝ることになったが、やはり痛みで何度も目を覚ますことになった。